瀬戸内海に浮かぶ猫島『青島』をご存知だろうか。
数年前にテレビや雑誌、SNSで一躍有名になったので、猫好きの方なら聞いたこともある人も多いかもしれない。
先日、愛媛に旅行する機会があって、そこでふとこの『青島』のことを思い出した。
今まで猫島というところに行ったこと自体がないのだが、そこかしこに猫がいる風景を思い浮かべ、是非行きたいと思った。
しかし、いざ具体的に行くためにいろいろ調べてみたところ…、最終的には行くのを断念した。
青島は、島民の数よりも猫のほうが圧倒的に多いという。
メディアで話題になった当初は、島民十数人に対し、100匹以上の猫がいると言われていた。
しかし住民は皆高齢者。島民は少しずつ減っていき、繁殖力の高い猫は、いつの間にか200匹を超えていた。
この島の猫は、人から餌をもらって生きている。野生では生きれない。
猫の面倒を見ている島民がいなくなったら、この猫たちはどうなるのか。
将来のことを考え、様々な人達の協力を得て、島中の猫の去勢・避妊手術を一斉に行うことになった。
今は少しずつ、自然に猫の数も減ってきているようだ。
しかし当初、一斉手術に反対していた島民が猫を隠しており、10数等未手術の猫がいたことが後になってわかったという。
それを巡ってトラブルも発生しており、まだ青島の厳しい状況は続く。
悲しい猫の島、『青島』。
人間の数に対して増えすぎた猫と、能天気で無責任な観光客。
青島には観光客がお金を落とせるような店や施設もないので、観光客が増えても島民にメリットはない。
「猫の楽園だ!」と軽い観光気分で青島に行くのは、個人的にはおすすめしないが、
もし行かれた方は、島内に募金箱があるそうなので、少しでも力になってあげてもらえると。
(島には銀行や郵便局もないため、銀行振り込み等での募金はできないそうです)