猫のように気ままに生きたい 日記 猫好きのおばちゃんが夜な夜な模索している野望とは。

猫好きのおばちゃんが夜な夜な模索している野望とは。

職場の近くに、猫好きのおばちゃんがやっているカフェがある。
いや、「カフェ」と店名に入ってはいるが、今時のおしゃれなカフェのような雰囲気は微塵も感じられず、自分の脳内では「定食屋」のカテゴリに分類されている(おばちゃんごめん)。
日替わりランチはいつも、肉も野菜もたっぷり15品目以上摂取できそうなメニュー。男でも満足できるボリューム、かつ栄養も満点という、独り暮らしの身にとって最高の食事処。ここで昼飯を食べておけば栄養不足になることもないだろうと鷹をくくり、家では適当に済ませている毎日だ。
ちなみに決しておしゃれではない店内には、飼い猫の写真と、おばちゃんの贔屓の宝塚歌劇スターの写真がそこかしこに飾られている。
先日、その飼い猫の話題からの流れで、自分は猫のように気ままに生きたいんだ、と打ち明けた。
するとおばちゃんもそうだと言う。
料理は大好きだが、洗い物や掃除は超が付くほど嫌いらしい。食品衛生なんちゃら法があるから仕方なく毎日やっているが、子どもたちが巣立った暁にはもう店を手放して、放浪の旅に出たいんだとか。
車一台に最低限の荷を積み、「バーベキュー禁止」の看板すらお目にかかれない人里離れた山林を転々とし、焚火をして料理をし、洗った葉などに盛って食べれば洗い物も要らない。車で寝てもいいしテントを張ってもいい。お風呂に入りたくなったら温泉を探す。掃除の中でも最もヘイトするお風呂掃除、あのカビとのバトルから一生解放される・・・そんな余生の旅。
ともかく何とかして、掃除をしなくて済む生き方を夜な夜な模索中だそうだ。
「連れ合いがどう思うかは知らんけど」とのことでどこまで本気かはわからないが、自分も家事は大の苦手なので(そもそも得意なことなどあるのか)、真似したくもある。
が、掃除より焚火やテントを張るほうが大変じゃないかとも思う、どこまでも面倒くさがりの自分。
でも確かに、こんな料理上手なおばちゃんが作るキャンプ飯、食べてみたい。是非ともいつか実現してもらって、洗い物ゼロのウマいキャンプ飯を紹介するおばあちゃんユーチューバーを目指してもらいたい。その収入があれば温泉やガソリン代の足しにもなるだろう。